プルデンシャル投資詐欺の関与者は誰?直昌宏氏の経歴や現在を調査
「プルデンシャルの営業マンに投資話を持ちかけられた」と聞いたら、あなたはどう感じるでしょうか。
大手外資系生命保険の社員なら、まあ信頼できるだろう——そう思うのは、ごく自然なことだと思います。
プルデンシャル生命から「稼げる」取り除いたら誰も来ないだろ https://t.co/6ps9eCIr4J
— ひぐまあきのり (@boku_higuma) February 16, 2026
でも今、その「信頼のブランド」が詐欺の道具として使われていたことが、次々と明らかになっています。
被害総額はプルデンシャル関連だけで31億円超、さらにエクシア合同会社というポンジスキーム疑惑の投資会社を含めると、850億円規模という途方もない数字になっています。
正直、この規模を聞いたとき、しばらく言葉が出ませんでした。
この事件の中心人物として名前が挙がっているのが、元執行役員ライフプランナーの直昌宏氏です。
業界で「伝説の営業マン」とも呼ばれた彼が、なぜこんな渦中に立たされることになったのか。
事件の全体像から直氏の実態まで、できるだけわかりやすく整理してみます。
目次
プルデンシャル投資詐欺の首謀者は誰?
大企業の支社が詐欺の舞台になるというのは、普通に考えたら「ありえない話」ですよね。
でも、ここが重要なポイントで、「大企業の支社だから」こそ被害者が疑わなかったわけです。
舞台が整っていたからこそ、騙された人たちは最後まで信じ続けてしまった——そう考えると、なんとも胸が痛い話です。
プルデンシャル生命の新大阪支社では、社員が会社の会議室に顧客を呼び出し、エクシア合同会社への投資を勧誘していた事例がTBSの報道で明らかになっています。
被害に遭った方の証言で特に印象的だったのが、「プルデンシャルの支社だったから信頼した」という言葉でした。
支社という公式な空間が、最大の「信頼装置」として機能してしまっていたわけです。
そもそもエクシア合同会社とはどんな会社だったのか、少し説明しておきます。
月利3%以上という高利回りを謳って投資家を集めていた会社で、新規投資家のお金で既存の投資家に配当を払う「ポンジスキーム」と疑われています。
ポンジスキームを簡単に言うと、「新しく入ってきたお金で前の人への配当を払い続ける」という自転車操業の詐欺的手法のことです。
当然どこかで限界が来るもので、2022年に経営が行き詰まり、2024年10月には破産開始決定が下りました。
約9000人の債権者に対し、850億円もの負債を残した末の結末でした。
東京高裁の民事裁判でも、勧誘時の説明が虚偽だったと認定されており、被害の実態は法的にも裏づけられています。
このエクシアとプルデンシャルをつないでいたのが、エクシア幹部の関戸直生人氏と、プルデンシャル元社員の直昌宏氏だとされています。
2020年5月8日のZoomセミナーでは、両者が「Team Nao」という名称を使って共同で投資を促していた録画が残っており、ネット上での追及が続いています。
実名で報道されている人物としては、熊本支社の20代元社員が2021年から2025年にかけて3人の顧客から約720万円を詐取した件があります。
「プルデンシャルの社員しか買えない株があり、絶対利益が出る」という口上で信頼を勝ち取り、2024年に逮捕されました。
石川県では株式投資を装った詐欺で元社員が懲役4年6ヶ月の判決を受けており、被害が全国に広がっていたことがわかります。
会社の調査によると、107人以上の社員・元社員が関与し、被害を受けた顧客は約500人、総額は31億円超とされています。
一部報道では不適切な支出を含めると44億円を超える可能性も指摘されており、最終的な被害規模はまだ確定していません。
しかも不正の期間が1991年から2025年という、30年以上にわたるものだというのですから、これはもう構造的な問題と言わざるを得ないでしょう。
なぜここまで放置されてきたのか、気になりますよね。
プルデンシャルの「完全歩合制(フルコミッション)」という報酬体系が、その土壌を作っていたとみられています。
成果によって収入が大きく変動するため、業績が落ちたときに別の収入源を探す動機が生まれやすい環境だったということです。
さらに、営業社員が顧客と一対一で密な関係を築く仕組みが、会社側によるチェックを難しくする「密室営業」を生んでいたとも指摘されています。
2026年1月には金融庁が立ち入り検査を実施し、現在も業務改善命令や業務停止命令を視野に入れた行政処分の検討が続いています。
プルデンシャルにとっても、業界全体にとっても、今後の処分の行方は無視できない局面に入っていると言えるでしょう。
直昌宏氏の経歴とプルデンシャルでの実績
直昌宏氏という人物を理解するには、まず彼がプルデンシャルの中でどれほど特別な存在だったかを知る必要があります。
「伝説の営業マン」という呼び方は比喩でも誇張でもなく、業界では本当にそう認識されていた人物です。
だからこそ、今回の疑惑が持つ意味の重さも変わってくるのではないでしょうか。
顧客からの絶大な信頼と、その信頼がどう悪用されたのか——その両面から見ていきましょう。
①直昌宏氏の学歴やプロフィール
直昌宏氏は大阪出身で、推定40代後半とみられています。
関西の私立大学(経済学部系)を卒業後、一般企業での営業経験を経てプルデンシャル生命に入社。
入社は2000年代初頭とみられており、FP(ファイナンシャルプランナー)1級の資格も取得するなど、専門知識をしっかり身につけてきた人物です。
表向きのプロフィールだけ見ると、堅実なキャリアを積んできた人物像が浮かびます。
でも疑惑が浮上した後の言動は、そのイメージとはかなりかけ離れたものでした。
X(旧Twitter)上でポンジちゃん(@ponzichan)などのアカウントから追及を受けると、「ホワイトハッカーで身元を特定している」という脅迫めいた投稿をして炎上しています。
Exe GroupとしてプレスリリースでもXでも「事実なし」と主張していますが、Zoom録画や共同セミナーの記録など、ネット上の証拠とされるものは多数残っており、説明が追いついていない状況です。
これだけ証拠とされるものが残っている中で「事実なし」と言い切るのは、なかなか苦しい立場ではないかと感じます。
②プルデンシャルでの驚異的な営業成績
直昌宏氏がプルデンシャルで残した実績は、業界内で語り草になるほどのものでした。
MDRT(Million Dollar Round Table)の終身会員であるだけでなく、そのさらに上位にあたる「TOT(Top of the Table)」——グローバルのトップ0.01%に複数回選出されています。
TOTというのは、世界中の保険営業職の中でも極めて高い実績を持つ一握りの人物だけに与えられる称号です。
年収は推定で数億円規模に達していたともいわれており、対象顧客は会社経営者や医師などの富裕層が中心でした。
これだけの実績を持つ人物が直接「この投資は安全だ」と言えば、顧客が疑わないのも無理はないかもしれません。
この圧倒的な実績が、後にエクシア勧誘における最大の「信用の武器」になってしまいます。
「あの直さんが言うなら大丈夫」——そういう心理が被害を広げた一因になったと考えると、なんとも皮肉な話です。
③エクシアとの接点と勧誘のきっかけ
直昌宏氏とエクシアの接点は、2020年前後に始まったとみられています。
マルチ商法的な構造を持つ英会話教室「doroguba」から派生したつながりを経て、エクシア幹部の関戸直生人氏と知り合ったとされています。
2020年1月には春木開氏のセミナーでも関戸氏と共同登壇しており、当時からビジネス上の関係が深かったことがわかります。
特に問題視されているのが、2020年5月8日のZoomセミナーの録画です。
この中で直氏は「実際、僕も出金・入金はさせてもらって、安定性は見ています」と発言しており、自身がエクシアに出資しその信頼性を保証するような言葉を使っています。
さらにネット上の追及では、エクシアが破綻した後に直氏だけ特別に全額返金を受け取った一方、一般の被害者には「自分も被害者だ」と責任転嫁したとされており、X上では強い批判の声が上がっています。
これが事実なら、被害者の方々からすれば怒りを通り越して呆然とする話ではないでしょうか。
六本木で開催されたエクシアのセミナーにも直氏が登壇しており、紹介料(キックバック)が現金手渡しで支払われる仕組みがセミナー内で紹介されていたとの証言もあります。
脱税を示唆するような内容まで含まれていたとすれば、単なる「紹介者」という立場では到底説明がつかないでしょう。
④退職後の現在の動向とSNSの状況
直昌宏氏は2021年1月31日にプルデンシャル生命を退職し、EXE Groupを設立。
Exe Insurance Co., Ltd.のCEOに就任し、「従業員140人、10年で売上100億円」という目標を掲げていたとインタビューで語っています。
退職当時は新たなビジネスに向けて順調なスタートを切っているように見えました。
しかし2022年のエクシア経営悪化、2024年10月の破産開始決定以降、ネット上での追及が一気に本格化します。
2026年2月現在では、Exe Groupの事業停滞だけでなく、さらに深刻な新たな疑惑が浮上しています。
X上の最新投稿では、Exe Groupが「amicus(アミカス)」という会社を経由して、パンケーキ屋への私的な出資を行っていた疑惑が指摘されています。
これが事実であれば、特別背任や脱税のリスクにも直結する話で、法的な問題に発展する可能性があるとネット上では見られています。
事業への影響は深刻化しており、Exe Groupのサイト更新も滞った状態が続いています。
一方でInstagramでは高級車や豪華な食事の写真を継続的に投稿しており、この「落差」がさらに批判の火に油を注いでいる状況です。
被害者の方々がその投稿を見たときの気持ちを思うと、やりきれないものがありますね。
⑤直氏以外の関与が疑われる社員の情報
直昌宏氏一人の問題ではなく、多くの社員・元社員が関与していたとみられているのがこの事件の深刻さを物語っています。
TBSの報道では新大阪支社だけで10人を超える社員が関与していた可能性が示唆されており、汐留支社でもLINEを使った投資案件の勧誘があったとされています。
関西版「令和の虎」出演者の七瀬貴大氏も直昌宏氏と親しい関係にあり、エクシア勧誘に何らかのかたちで関与していたとの指摘がネット上に出ています。
Xユーザーのひぐまあきのり氏(@boku_higuma)は、直氏経由の被害者補償の行方を継続的に問題提起しており、追及の輪は少しずつ広がっています。
直昌宏氏自身も1億2000万円の投資詐欺被害に遭ったと言うが、プルデンシャル生命在職中に、マルチ商法(MLM)のdoroguba(ドログバ)英会話教室から派生した月利8%のカジノ投資案件を顧客には月利3%と説明して勧誘し数億円を集め、差額の5%を中抜きしていた(現金手渡し)が、破綻したというのが真相。 pic.twitter.com/8prPjgdSNw
— ポンジちゃん (@ponzichan) February 20, 2026
会社の調査では、社内規定で禁じられている投資商品の紹介を行っていた社員が69人にのぼり、240人の顧客に影響が及んでいると明らかになっています。
「一部の例外的な社員の逸脱」と片付けるには、あまりにも人数が多すぎると感じるのは私だけではないはずです。
これだけ広がりを見せているとなると、組織全体の文化や体質そのものを問い直す必要があるのかもしれません。
プルデンシャル投資詐欺の被害実態まとめ
この事件が単なる「保険会社の不祥事」にとどまらない理由は、被害の規模もさることながら、「信頼を深めるほど傷が大きくなる」という構造にあります。
信頼関係を売りにしたビジネスが、その信頼を武器に人を傷つけていた——これほど後味の悪い話もそうそうないでしょう。
被害総額については、プルデンシャルの社内調査では31億円超という数字が出ていますが、不適切な支出全体を含めると44億円を超える可能性も一部報道で指摘されています。
エクシア合同会社が残した850億円規模の負債のうち、プルデンシャル経由の被害がどこまでを占めるのかは、まだ完全には明らかになっていません。
被害者の属性も幅広く、会社経営者や医師などの富裕層が中心ではあるものの、30代の女性が父親の遺産1000万円を失ったケースや、5000万円以上を失った男性が営業マンと連絡が取れなくなったケースなど、決して「富裕層だけの話」ではないことがわかります。
大切な遺産を失い、相談しようにも担当者と連絡がつかない——そんな状況を想像すると、胸が締めつけられます。
「支社内での勧誘を把握していなかった」という会社側の主張に対して、ネット上では強い疑問の声が上がっています。
社内調査で69件の投資商品紹介が発覚しているわけですから、「まったく知らなかった」では通らないという指摘は当然ではないでしょうか。
コンプライアンス統括の担当者自身も、業者からのキックバックを受け取っていたケースを認めており、組織全体の管理体制に問題があったとみるのが自然でしょう。
会社の対応という点では、2026年1月に間原寛社長が引責辞任し、2月1日付で得丸博充新社長が就任しました。
2月10日の会見では第三者委員会の設置を発表し、委員長には岩村修二元検事長が就任しています。
外部の視点を入れた調査に踏み出した点は一歩前進といえますが、被害者への補償については依然として課題が山積している状況です。
補償申請はすでに300件を超えており、会社が把握していなかったケースも数十件にのぼるとされています。
被害拡大の可能性がまだ残っているということで、今後どこまで数字が膨らむのか、注視が必要です。
現役社員による被害は全額補償するとしつつ、元社員による被害については「お客さま補償委員会」での審査が必要とされており、審査のハードルが高いと感じている被害者も少なくないようです。
また、新規の営業採用も停止されており、会社としての機能を保ちながら信頼回復を図るという、かなり難しいかじ取りを迫られています。
集団訴訟の準備も進んでいると伝えられており、第三者委員会による検証とあわせて、今後どんな事実が明らかになるのかが注目されます。
「信頼を売る仕事が、信頼を裏切った」——この事件の本質はそこにあって、信頼回復の鍵は結局のところ調査の実効性と、被害者への誠実な対応にかかっているのかもしれません。
投資の話を持ちかけられたとき、「誰から聞いているのか」「どんな組織が背景にあるのか」を確認することの大切さを、改めて考えさせられる事件です。
